日本骨粗鬆症学会雑誌の最新号、第12巻第3号(2026年8月号)を電子ジャーナルとして公開しました。
本号に掲載された各論文・記事は、学会ホームページからPDF形式で閲覧・ダウンロードいただけます。骨粗鬆症の診療・研究に関する最新の学術情報を、ぜひご覧ください。
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2020年度 研究奨励賞
骨脆弱性指標と体組成指標の動脈硬化進展への個別影響と複合影響~地域在住女性の縦断解析~ ........ 濵田 昌実
心血管疾患(CVD)は日本人女性の死亡の約4割を占める重篤かつ高頻度な疾患であり、予防法が求められている。骨の脆弱性と動脈硬化の関連に注目し、地域在住中高年女性で骨脆弱性指標と体組成指標が頚動脈高輝度プラーク新規発生に及ぼす影響を検討した。
2023年度 研究奨励賞
マウスシフトワークモデルにおける骨粗鬆症発生機序の解明 ........ 大久保 直輝
体内時計は、「時計遺伝子」と呼ばれる複数の遺伝子が協調し、細胞自律的に約24時間周期のリズム(概日リズム)を刻む内在的な機構である。現代社会では、深夜業務・交替業務に従事するシフトワーカーが多くを占める。
2025年度 研究奨励賞
軟部肉腫患者の骨粗鬆症・がんロコモリスク評価:傾向スコアマッチングによる非腫瘍性疾患との比較 ........ 森永 整 ほか
高齢化の進行に伴い、骨粗鬆症、サルコペニア、ロコモティブシンドロームの有病率は増加している。近年では、がん患者における運動器障害や身体機能低下に注目が集まり、「がんロコモ」の概念が提唱されている。
要支援・要介護高齢者の骨折予防を目的とした骨粗鬆症ケアを支えるリハビリテーション専門職育成プログラムの開発 ........ 石井 瞬 ほか
超高齢社会の進展に伴い、骨粗鬆症に起因する脆弱性骨折は、高齢者の活動性および生活の質を著しく低下させる主要な要因となっている。地域在住高齢者に対する転倒・骨折予防は重要である。
WCO-IOF-ESCEO 2026参加報告─関節リウマチ患者におけるロモソズマブ治療成績の発表を通して─ ........ 永井 薫
2026年4月16日~19日にかけて、チェコ・プラハで開催されたWCO-IOF-ESCEO Congress 2026に参加し、関節リウマチ患者におけるロモソズマブ治療成績についてポスター発表を行った。
WCO-IOF-ESCEO 2026参加報告 ........ 長谷 奈那子
2026年4月16日~19日にチェコで開催されたThe 26th Edition of the WCO-IOF-ESCEO Congressに参加し、糖尿病と大腿骨近位部骨折患者の骨密度との関連についてポスター発表を行った。
WCO-IOF-ESCEO 2026参加報告 ........ 野口 郁代
このたび、日本骨粗鬆症学会のメディカルスタッフトラベルグラント制度による支援を受け、2026年4月にチェコ・プラハで開催されたWCO-IOF-ESCEO 2026に参加し、ポスター発表を行った。
WCO-IOF-ESCEO 2026参加報告 ........ 林 綾野
2026年4月、チェコ共和国・プラハにて開催されたWCO-IOF-ESCEO 2026に参加し、骨粗鬆症診療における医療者の患者支援活動に関する実態調査について発表した。
単純X線画像から骨密度を推定するAI骨粗鬆症診断補助システム─現状と展望─ ........ 茂呂 徹 ほか
骨粗鬆症は、社会の高齢化の進行とともに患者数が増加している疾患であり、ADLやQOLの低下のみならず、生命予後にも影響を及ぼす脆弱性骨折の主要な危険因子である。
歯科インプラントと骨粗鬆症 ........ 各務 秀明
高齢化に伴い、骨粗鬆症を有する患者に歯科インプラント治療を検討する機会は増加している。骨粗鬆症は骨量低下と骨微細構造の劣化を特徴とする全身性骨疾患である。
メディカルスタッフのための骨折リスクに応じた骨粗鬆症治療薬の選び方 ........ 長谷 奈那子
骨粗鬆症診療において最も重要な目的は骨折予防であり、そのためには骨折リスクを適切に評価し、患者背景や病態に応じた治療薬選択を行う必要がある。
臨床研究
研究と倫理審査 第4回 研究計画書作成の概要②研究体制(機関の種別)および研究開始までの流れ ........ 鈴木 浩史 ほか
前回から、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する指針」に則った研究を行う際に必要な研究計画書の作成方法についてまとめている。今回は、研究参加機関の種別と研究開始までの流れを整理する。
ガイドライン
新ガイドライン解説シリーズ(5)骨粗鬆症検診と予防~骨粗鬆症のボトルネックの解消に “target to treat” で対処を~ ........ 太田 博明 ほか
日本人女性は長年にわたり平均寿命世界一を更新し続けており、人種的に世界有数の長命である。一方で、体格が小柄で骨も小さく、やせ傾向に加え、ビタミンD不足に陥りやすい。
Knowledge Update
生活習慣病と骨粗鬆症(3)慢性閉塞性肺疾患(COPD) ........ 井上 玲子 ほか
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は続発性骨粗鬆症をもたらす代表的な生活習慣病のひとつであり、骨折リスクを高める基礎疾患としての認識は広まりつつある。隠れCOPD&骨粗鬆症や骨折後予後不良のリスクを含め、COPD合併骨粗鬆症を概説する。
妊娠後骨粗鬆症による多発椎体骨折の2例 ........ 徳毛 敬三 ほか
回復期リハビリテーション病院における大腿骨近位部骨折術後患者の自宅復帰予測因子とカットオフ値 ........ 會田 智美 ほか
大腿骨近位部骨折術後における入院中転倒の実態と関連因子の検討─単施設後方視的コホート研究─ ........ 田中 暢一 ほか
地域在住女性高齢者における骨粗鬆症性椎体骨折の受傷状況とその対応 ........ 加藤 貴子 ほか
大腿骨近位部骨折発生件数と都道府県別の骨粗鬆症検診受診率および骨粗鬆症マネージャー認定者数との関連 ........ 石橋 英明 ほか
一次検診に参加した地域在住男性における骨粗鬆症のリスク評価 ........ 伍賀 伊織 ほか
看護師の役割─クリニックからの視点とOLS活動─ ........ 天下井 恵
1990年代の英国では、大腿骨近位部骨折術後、骨粗鬆症治療が継続できずにドロップアウトしてしまう患者が問題とされてきた。FLSを起源として、本邦ではOLSが展開されてきた。
骨粗鬆症治療における薬剤師の役割─腎臓病薬物療法の視点より─ ........ 安田 知弘 ほか
本邦の骨粗鬆症患者数は2015年時点で推定1,590万人とされ、治療による生命予後改善の有効性が示されている。薬物療法は重要な位置付けであり、腎臓病薬物療法の視点から薬剤師の介入を考える。
OLSにおける管理栄養士の役割─骨粗鬆症予防・治療の質を高めるためにできること─ ........ 小林 裕子 ほか
2025年に『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版』が刊行され、骨粗鬆症診療における多職種連携の重要性があらためて整理された。OLSを実践するための評価指標であるOLS-7により、体系的な活動指針が示された。
OLSで理学療法士が行う運動機能評価と指導のポイント ........ 橘田 勇紀
骨粗鬆症リエゾンサービスは二次性骨折予防のみならず初発骨折予防も担う。対象は健常高齢者から重症骨粗鬆症例、脆弱性骨折後の虚弱高齢者まで幅広く、運動指導は個別に設計する必要がある。
OLSにおける医師事務作業補助者の役割と活動 ........ 島田 由美子 ほか
医師事務作業補助者は、医師の事務的負担軽減を目的とした専門職として全国の医療機関に普及した。当院では整形外科への配置を契機に、骨粗鬆症診療における診療支援のあり方を整備してきた。
シンポジウム1
骨粗鬆症の定義・疫学・成因と予防 ........ 小川 純人
骨粗鬆症は、骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患と定義されている。診断に際しては鑑別診断を基本とし、骨折危険因子を含めた総合的評価が求められる。
「第4章 骨粗鬆症の管理および治療の基本方針」の概要 ........ 宗圓 聰
『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版』第4章のうち、骨粗鬆症の管理および治療の基本方針を概説する。骨折予防、栄養療法、運動療法、薬物療法の考え方を整理している。
続発性骨粗鬆症 ........ 竹内 靖博
骨粗鬆症は低骨密度と脆弱性骨折により診断されるが、低骨密度や脆弱性骨折をきたす原因は多岐にわたる。続発性骨粗鬆症やその他の骨脆弱化をもたらす疾患の鑑別が重要である。
骨粗鬆症の薬物治療─新ガイドラインでの推奨─ ........ 萩野 浩
診療ガイドラインは、医療スタッフおよび患者が適切な決断を下せるよう支援する目的で体系的に作成された文書である。ガイドライン2025で示された骨粗鬆症治療薬の推奨を解説する。
シンポジウム5
地域在住高齢者における転倒の特徴 ........ 山田 実
転倒予防に関する研究は約60年前から継続的に行われているものの、高齢者における年間転倒発生率は依然として30%前後にとどまっている。転倒事例を詳細に解析し、介入視点を提示する。
神経疾患合併例における転倒予防─神経疾患の特徴と転倒予防のtipsをマスターする─ ........ 饗場 郁子
神経疾患では脳、脊髄、末梢神経、筋肉、自律神経系などが障害され、転倒の要因となる多様な症候が生じる。各疾患特有の転倒の特徴を理解したうえで対策を講じる必要がある。
老年症候群としての転倒・フレイルとその予防 ........ 矢可部 満隆 ほか
骨粗鬆症患者は転倒による脆弱性骨折のリスクが高いため、転倒の予防は重要である。老年症候群の観点から転倒とフレイルを概説し、多職種で行う転倒予防対策を述べる。
FLSのための運動療法─脆弱性骨折を予防するための理学療法士の関わり方─ ........ 藤田 博曉
脆弱性骨折は高齢者の自立度を大きく損なう重大な健康問題である。初回骨折後の早期介入および再骨折予防を目的としたFLSにおける理学療法士の関わりを解説する。
シンポジウム7
継続的ライフコースアプローチの重要性 ........ 藤原 佐枝子
骨粗鬆症・骨折は高齢者に多いが、高齢期の骨の状態は、骨の成長期、維持期、閉経後あるいは加齢期の集大成である。骨粗鬆症予防に向けた継続的ライフコースアプローチの重要性を解説する。
若年期に届く骨の健康教育─ライフコースで考える実効性あるアプローチ─ ........ 坂本 優子 ほか
若年期における適切な栄養摂取、運動習慣、適切な体重の維持は、骨粗鬆症の発症や骨折閾値への到達を遅らせうる。骨の健康教育を社会実装するためのアプローチを述べる。
骨粗鬆症予防に向けた実効性のあるライフコースアプローチ─妊娠期(産前)・授乳期(産後)の女性への取り組み─ ........ 善方 裕美
骨粗鬆症を予防し骨の健康を維持していくために、ライフステージに合わせた実効性のある対策を組むことは重要である。妊娠期・授乳期の骨代謝の特徴と女性への取り組みを解説する。
女性医学からみた更年期女性に対する骨粗鬆症予防の取り組み ........ 倉林 工
女性のライフサイクルは卵巣機能の変化に伴い、小児期・思春期・性成熟期・更年期・老年期と区分される。骨粗鬆症予防では、小児期から老年期まで一貫したライフコースアプローチが不可欠である。
シンポジウム19
妊娠後骨粗鬆症:定義と疫学 ........ 寺内 公一
妊娠後骨粗鬆症(PLO)は、妊娠期あるいは授乳期に初発する脆弱性骨折を特徴とする、若年女性に発症するまれな骨疾患である。疾患の定義、診断、国内外の疫学を整理する。
妊娠後骨粗鬆症:病態 ........ 倉林 工
妊娠後骨粗鬆症(PLO)は、妊娠末期や授乳期に激しい腰背部痛で発症し、QOLの低下を引き起こす。まれな疾患であるため、病態には未解明な点が多く、現時点で理解されている機序を概説する。
妊娠後骨粗鬆症の治療・管理─産婦人科の立場から─ ........ 善方 裕美
産婦人科医が妊娠後骨粗鬆症(PLO)の患者に遭遇するのは、整形外科による診断後である場合が多い。治療・管理の未確立な点を整理し、患者との協働的意思決定の必要性を述べる。
妊娠後骨粗鬆症の病態と対応へのヒント─整形外科の立場から─ ........ 宮本 健史
妊娠後骨粗鬆症(PLO)は、妊娠や出産、授乳などをきっかけに発症するとされるが、病態の詳細は明らかではない。出産後骨折症例の調査をもとに、整形外科の立場から考察する。
OLSシンポジウム1
急性期病院からつないでいくバトン─回復期・維持期への期待─ ........ 大西 清香 ほか
少子高齢化に伴い、本邦全体の高齢化率は世界的にも高水準の超高齢社会となっている。急性期病院として、大腿骨近位部骨折患者の周術期治療から回復期・維持期へ治療継続をつなぐ取り組みを報告する。
回復期の立場から考える私たちの想い─地域連携において必要なものは何か─ ........ 武田 由希子 ほか
骨粗鬆症は骨折リスクを高め、特に高齢者において健康寿命に重大な影響を及ぼす。地域包括ケアシステムの推進により、多職種が連携して患者を支える体制が整いつつある。
連携の起点はここにある─送り手の期待─ ........ 田中 美紗 ほか
当院は整形外科手術を多数行う急性期病院であり、骨折予防、骨粗鬆症治療の継続、ADLの維持を目的として多職種が関与する骨リボン運動を開始した。
継続の現場はここにある─受け手の想い─ ........ 野口 郁代
超高齢社会を迎えた本邦において、骨粗鬆症およびそれに起因する脆弱性骨折の対策は喫緊の課題である。開業医の現場における治療継続の断絶と、患者が納得して治療を続けるための支援を考察する。
骨粗鬆症治療における回復期から生活期への期待─二次性骨折予防に向けての連携─ ........ 自生 福子 ほか
当院は青森県八戸市にあり、青森県南部・岩手県北部の急性期病院より患者を受け入れて地域の回復期医療を担っている。回復期病院として、治療継続と生活期への情報提供を中心に取り組む。
合同シンポジウム
骨粗鬆症の予防(栄養と食事) ........ 上西 一弘
骨粗鬆症の予防のための栄養と食事は、すべてのライフステージで重要な課題である。特に成長期と成人期における栄養・食事の重要性を、カルシウムやビタミンD摂取を中心に解説する。
骨粗鬆症の予防(運動とスポーツ) ........ 岩本 潤
骨粗鬆症の予防において、栄養(食事と日光浴)と運動は基本である。女性のライフステージごとの運動およびスポーツ活動による骨粗鬆症予防対策のエビデンスについて概説する。
骨粗鬆症を多面的に予防する~骨粗鬆症検診~ ........ 飯高 世子 ほか
骨粗鬆症は、骨強度の低下によって骨折リスクが増大する代表的な加齢性疾患である。早期発見・早期介入に向け、地域住民を対象とした骨粗鬆症検診の現状と有用性を解説する。
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