日本骨粗鬆症学会は昨年、設立25周年という節目を迎えることができました。これもひとえに、会員の皆様ならびに関係者の皆様の温かいご支援とご協力の賜物であり、心より感謝申し上げます。
本学会は、臨床医、基礎研究者、看護師、薬剤師、療法士、栄養士、保健師、製薬企業など、多様な職種の皆様が参加する学際的な組織として発展を続け、現在では会員数が1万2千人を超える規模となっております。
骨粗鬆症は、加齢による骨量減少に加え、生活習慣、栄養、運動、併存疾患など、さまざまな因子が関与する複合的な疾患です。脆弱性骨折の予防と治療には、医療の枠を超えた多職種による連携が不可欠であり、地域に根ざした医療体制の構築を通じて、患者一人ひとりに最適な予防・治療・継続的なフォローアップを提供することが求められます。
本学会では、骨粗鬆症リエゾンサービス(Osteoporosis Liaison Service: OLS®)の取り組みを2011年より開始し、現在では5,000人以上のメディカルスタッフが「骨粗鬆症マネージャー」として認定されています。骨粗鬆症マネージャーは、啓発・予防活動から初回骨折の予防、さらには二次性骨折予防(Fracture Liaison Services: FLS)に至るまで、地域医療の中核として幅広く活躍しています。
現在、骨粗鬆症患者は推定1,600万人を超え、国民の約7人に1人が罹患しているとされます。その予防と治療は、健康寿命の延伸および医療経済の健全化に直結する、極めて重要な社会的課題です。骨密度測定装置や診断基準の普及により、早期発見・早期治療の重要性が広く認識されるようになり、さらに今年、10年ぶりに「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」が改定され、治療薬の進歩により骨折予防も現実のものとなってきました。
今後、学会として以下の重点活動を推進してまいります:
会員の皆様の豊富な知識と経験を結集し、骨折予防と骨粗鬆症対策のさらなる発展を目指してまいります。最新の研究成果を活かし、国民の健康向上に寄与する学会活動を一層推進していく所存です。
今後とも、皆様のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2025年10月
独立行政法人労働者健康安全機構 山陰労災病院 萩野 浩

